勉強を教えてみよう
勉強を教えてみよう
教えることは二度学ぶことである。
–ジョセフ・ジューベル–
受験勉強を続けていると、まわり全員がライバルのように感じます。
浪人生の方なら、特にそういった意識になるかもしれません。
仲良く勉強が出来なくなるかもしれません。
しかし、そういった考えは学習効果に対しマイナスに働きます。
センター試験を受ける受験生だけで、50万人程度。
あなたのまわり、せいぜい数十人に勉強を教えても、あなたの合格率に関係はありません。
例え、あなたと同じ志望大学、志望学部を受験する友達に教えたとしてもです。
もし、その場合に友人だけが受かったとしても、それは、その友人の努力です。
「でも、わざわざ勉強を教える意味も無いんじゃないの?」
と思われるかもしれませんが、私はあなたの勉強時間をきちんと確保しているなら、積極的に教えていくべきだと考えています。
物事を上手に覚え理解するには、覚えることをアウトプットする必要があります。
ただ人の話を聞く、参考書を読む、などのインプットだけでは上手く記憶に定着しません。
覚えることを紙に書く、問題集を解く、声に出す、考える、といったアウトプットが重要です。
そして、人に勉強を教えることも重要なアウトプットです。教えることで、勉強内容を確実に記憶に定着させ、理解を促してくれます。
教えることを意識して勉強に臨むと、どこが難しいのか、なぜ理解できないのか、といった理解が難しい原因について考えるためです。
そして、勉強を教えたり、教え合うのは気持ちが良いものです。
人は、食欲などの本能的な欲求と、社会的に認められたい、他者を満足させたいなどの心理・社会的な欲求があります。
この心理・社会的な欲求は、強い欲求ですので、この欲求のエネルギーを勉強に利用しない手はないでしょう。
また、「私は教えれるほど、勉強できない」と思うかもしれませんが、もし、そうであるなら、教えられるように勉強すればいいだけです。
難しい問題だけを教える必要はありません。
こういった勉強法が良い、こういった問題集は使えると思う、といった紹介だけでも十分に教える作業になります。
そして実際に勉強を教えなくとも、人に上手く伝えようと意識するだけでも[カラーバス効果]の考え方から勉強にプラスの働きを示します。
無理に教えるのは、ただのお節介になるので注意が必要ですが、「人に教えよう、上手く教えられるように勉強しよう」という意識は大切にして下さい。
他者との関係を大切に思う心も、あなたの人生の糧になります。